Sweet Lover

震える私の唇に、響哉さんはそっと人差し指をつける。

「心が決まったら、教えてくれる?
 どっちでも、俺の気持ちに変わりはないよ。
 10年も待っていたんだ。後数年、傍に居れない位我慢する。
 ――もっとも、時間が出来たらすぐにこっちに飛んでくるし――。
 いや。仕事があるときだけ向こうに行くことにするよ」

響哉さんにかかれば、アメリカでさえすぐ近くに感じるわ。

「そろそろ準備できたかな?」

若干呆れている私をおいて、響哉さんはテーブルの向こうに回る。


これは、そう。
ずっと昔に見たのと同じ光景。

「種も仕掛けもありません……って言わないの?」