Sweet Lover

『クマちゃん貰えるの?』

にっこり笑う私。
ママは苦笑を浮かべる。

『……ほら、マジックが何か真朝には伝わってないみたいよ』

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「マーサ」

響哉さんの声だ――。
私の記憶のテープは、そこで切れた。

「……ここに居たんだね」

ほっとしたような声に、机に突っ伏していた私は頭をあげようとして、軽くうめく。

「無理して動かないで」

響哉さんが私を、壊れ物でも扱うようにそおっと抱き上げた。

「ベッドに行く?」

「ううん。
 ソファでいい。お絵かき帳見てたら、昔のこと思い出しちゃって。また、頭が痛くなっただけだから」