Sweet Lover

『須藤くん、そうやって真朝にむやみやたらとモノをあげるのはやめてって……』

呆れ顔のママに、キョー兄ちゃんはしぃ、と人差し指を立ててみせる。

『これは無償であげたわけじゃない。
 マーサちゃんのクマさんと交換。
 だから問題ないでしょ』

正直、二人の会話なんて耳に入ってなかった。
私は、目の前に急に現れた小さなテディベアに夢中になっていた。

『どうぞ』

キョー兄ちゃんが、それを取って渡してくれる。

『これ、マーサの絵から出てきたの?』

キョー兄ちゃんは私の傍に戻って頭を撫でてくれる。

『これが、マジック。
 分かったかな?』