Sweet Lover

『ちょっ。
 趣味ってなんだよ。
 まさか、スゲーものを俺の妻子に見せてるんじゃないだろうなっ』

パパが声を荒げるから、事情の見えない私は、キョー兄ちゃんにぎゅうと抱きついてしまう。

『……お前、どんな想像力してるんだよ。
 その発言こそ、妻子の前でどうかと思うぞ?』

さいしってなぁに?と、ママに聞いている私の横で、キョー兄ちゃんは呆れ気味にケータイ電話を投げた。

『……は、と……?』

それをぱしりと受け取ったパパは、目を丸くしてしばしそれを眺めている。

『そう。
 別に、モザイクが必要なスゲー画像じゃないだろ?』

キョー兄ちゃんは、パパの口真似までして、からかうように笑っていた。