Sweet Lover

次に目が覚めたのは、もう、10時も過ぎてから。
私は相変わらず響哉さんの腕の中に居た。

そっと顔をあげる。
響哉さんはいまだ、深い眠りの中にいたので、私はそっと腕の中から抜け出した。

リビングは綺麗に片付いている。

着替えて、珈琲を作る。
トーストを焼いて、簡単な朝食をすませた。

しばらく、リビングで宿題をやっていたけれど、響哉さんが起きる気配は無い。

……結局、私って何の仕事につきたいんだろう……

答えの出ない疑問は、時折ふっと私の心に浮かんでくる。


――英語は、好きだけど――。

それだけで、仕事を考えて良いものなのかしら。