「お疲れ様でした」

頭を下げる春花に、手を挙げるだけで応えてみせる。

個別のインタビューが終わったのは、午後2時を過ぎてからだった。

「タクシーで帰っても?」

忙しそうな春花に言うと、どうぞと言ってくれたので、後のスケジュール管理と打ち合わせはスタッフに一任することにして、シャワーを浴びてから学校に向かった。

スーツも止めて、ラフな服に着替える。

「……律儀だな」

保健室に向かうと、頼太は俺を一瞥してから、肩を竦める。