Sweet Lover

「結局臨床より、研究中心の仕事を選んでるから、どっちかっつーと、うちのなかでは異色だけど」

「研究してるんですか?」

「そう。アンダーソンでね。今は休憩中」

……アンダーソンって何かしら? と、ちらりと思ったけれど、今はそれを聞く時間もなかった。

なにせ、車がいつもの場所に到着したのだ。

「今日の昼休み、磯部と一緒に保健室に来てもいいよ。
とりあえず、将来のこと考える前に、たまには真面目に授業を受けな」

じゃあね、と。
私を下ろして先生は去っていった。