「今日、保健室での話だってまだ途中のままだし――。
そうだ、マーサが見たがっていた映画も手に入れた。
どれから話そうか?」
「映画」
そう。
動くママが見たい。
そして――。
私の記憶にある、二人のキスシーンがそれと同じかどうかも確かめたかった。
……でも。
記憶の中のママはもう、だいぶ風化していて。
それを、改めてみるのが怖くもある。
「ねぇ、響哉さん」
私は思い切って響哉さんを見上げた。
形の良い瞳が、真っ直ぐに私を見つめている。
「私、ママとパパのどっちに似てる?」
そうだ、マーサが見たがっていた映画も手に入れた。
どれから話そうか?」
「映画」
そう。
動くママが見たい。
そして――。
私の記憶にある、二人のキスシーンがそれと同じかどうかも確かめたかった。
……でも。
記憶の中のママはもう、だいぶ風化していて。
それを、改めてみるのが怖くもある。
「ねぇ、響哉さん」
私は思い切って響哉さんを見上げた。
形の良い瞳が、真っ直ぐに私を見つめている。
「私、ママとパパのどっちに似てる?」


