「そもそも、俺が須藤家の長男として生まれた――ってところから、話が始まる。
これがまた、一風変わった家でね。
長男が産まれると、家を継げる――という変わったシステムをとってるんだ。
もちろん、俺の母親はそんな変な家から逃げ出したかった。
だから、俺を産んで祖父に渡して、父と一緒に駆け落ちして逃げ出してしまった。
マーサにはまだ紹介してなかったけど、さっきここに来たここの理事長が祖父。
で、その実の娘に当たるのが俺の母親」
響哉さんは何でもないことのようにさらりと言うけれど。
それって、生まれてすぐに両親に捨てられたってこと――?
私が心配顔で見上げても、響哉さんは特に表情を変えない。
まるで、ドラマのあらすじでも話すかのように、他人ごとの顔で話を続ける。
これがまた、一風変わった家でね。
長男が産まれると、家を継げる――という変わったシステムをとってるんだ。
もちろん、俺の母親はそんな変な家から逃げ出したかった。
だから、俺を産んで祖父に渡して、父と一緒に駆け落ちして逃げ出してしまった。
マーサにはまだ紹介してなかったけど、さっきここに来たここの理事長が祖父。
で、その実の娘に当たるのが俺の母親」
響哉さんは何でもないことのようにさらりと言うけれど。
それって、生まれてすぐに両親に捨てられたってこと――?
私が心配顔で見上げても、響哉さんは特に表情を変えない。
まるで、ドラマのあらすじでも話すかのように、他人ごとの顔で話を続ける。


