「会長って、本当にここに来られることがあるんですね。
それより、私……どうしましょう」
梨音の声。
佐伯先生は私の傍で頭に濡れタオルを当ててくれている。
私は再び斜め上を向いて、血が止まるのを待つことになった。
「ああ。
須藤の代理でメールを送ったんだが、肝心の本人が理事長室に行ってしまったからね。
服を置いて授業に戻っていただけますか?」
心配そうな梨音の顔が視界に入ってきた。
「真朝、大丈夫?」
「……うん、なんとか。
もし知ってたら、今の理事長と響哉さんの話の意味が知りたいんだけど……」
「花宮さん。
だったら、今から病院に行って鼻血を止めてもらいましょう。
話は帰ってきてから。でないと貧血になってしまう」
先生はきっぱりそう言い切った。
「じゃあ、お大事にね」
梨音はそう言うと、心配そうな眼差しを残して保健室から出て行った。
それより、私……どうしましょう」
梨音の声。
佐伯先生は私の傍で頭に濡れタオルを当ててくれている。
私は再び斜め上を向いて、血が止まるのを待つことになった。
「ああ。
須藤の代理でメールを送ったんだが、肝心の本人が理事長室に行ってしまったからね。
服を置いて授業に戻っていただけますか?」
心配そうな梨音の顔が視界に入ってきた。
「真朝、大丈夫?」
「……うん、なんとか。
もし知ってたら、今の理事長と響哉さんの話の意味が知りたいんだけど……」
「花宮さん。
だったら、今から病院に行って鼻血を止めてもらいましょう。
話は帰ってきてから。でないと貧血になってしまう」
先生はきっぱりそう言い切った。
「じゃあ、お大事にね」
梨音はそう言うと、心配そうな眼差しを残して保健室から出て行った。


