Sweet Lover

「目の前で球技をやっているのに集中していなかった彼女にも非はある。
 責任を感じることは無い」

「恐れ入ります」

平田先生は私のことを何だと思っているのかしら……。

否。

響哉さんが理事だというのであれば、職権を乱用して、何らかのことを平田先生に吹き込んでいたに違いない。

「わざわざここまで来てくれてありがとう。
 彼女は眠っているのだが……」

「あ、いえ。
 起こしていただかなくて結構です。私も仕事に戻りますから」

「そう。
 これからも、よろしく頼むよ」

「はい」