「アメリカで、軌道に乗ってきそうだから先手を打って日本に事務所を作りたいっていう話でね。
だから、思いきって私、手伝わせてもらうことにしたんだ」
どこか誇らしげに、春花さんが言う。
私の知らない、『須藤 響哉』がそこにいて、何故だか少し切なくなる。
「だけどね」
私のあからさまな表情の変化に気づいたのか、ふっと、春花さんが口調を変えた。
「須藤先輩、あの頃からちっとも変わってないの。
あんなにバリバリと迷わず突き進むキャラなのに。
一番肝心なところでだけ、いっつも逃げちゃうんだな、コレが」
それは、姉が妹に向ける優しさ、みたいなのが詰まってる口調で、私は思わず春花さんを凝視する。
アルコールのせいで、頬が僅かに紅く染まり、そのせいか、いつもよりさらに若く見えた。
だから、思いきって私、手伝わせてもらうことにしたんだ」
どこか誇らしげに、春花さんが言う。
私の知らない、『須藤 響哉』がそこにいて、何故だか少し切なくなる。
「だけどね」
私のあからさまな表情の変化に気づいたのか、ふっと、春花さんが口調を変えた。
「須藤先輩、あの頃からちっとも変わってないの。
あんなにバリバリと迷わず突き進むキャラなのに。
一番肝心なところでだけ、いっつも逃げちゃうんだな、コレが」
それは、姉が妹に向ける優しさ、みたいなのが詰まってる口調で、私は思わず春花さんを凝視する。
アルコールのせいで、頬が僅かに紅く染まり、そのせいか、いつもよりさらに若く見えた。


