「成功したってのは認めてくれるんだ」

「ええ、そうよ。
 だから、さっさとアメリカに帰ったらどう?
 そのうちマスコミが大挙して、アナタと真朝の同棲を暴いちゃうわよ」

……えええ?
  本当なの? 梨音っ!

「婚約者をマスコミに紹介する覚悟は当に出来てる」

かる~く、言っちゃいましたね、響哉さん?

「アナタに出来ていても、真朝には出来てないんじゃないの」

「マーサのことは俺が守る」

「そんなの口だけじゃないっ。あの時だってアナタは、マーサを置いてアメリカに逃げた。
そんな男が、都合のいいときだけ戻ってきて、彼女をかっさらっていくなんて、私は絶対許さないんだからっ」

梨音が一方的にまくし立てている。