「…律様?」 「椛…?」 「律様!」 椛はぎゅうと律の腕を抱きしめた。 「椛? 何を…」 律は握っていたナイフを落としてしまった。 「…私、とても哀しかった。浩二郎様も律様も、彩子も… いっぺんにいなくなってしまって…… 私のせいで」 「椛のせいでは…」 「私がちゃんと律様に自分の気持ちを伝えてたら、あんなことにはならなかったのかもしれなかった…」 「違う……僕が」 椛はさらに力を込めて、律の腕を抱きしめる。 「律様… あの頃いつも…こうしたかった…」 「椛…」