『待っていました…』 「え?」 椛がぽつりと言った。 『律様のお気持ちを。私と同じ心でいらっしゃると言って下さるのを……待っていたんです、心から』 「椛…」 『でも、いろんなことがうまくいかなくなって… 想っていてもまるで1人でいるみたいで不安で…。でも浩二郎様が言ってくれました』 笑いながら、私の背中を軽く叩いた。 『結婚は気にするな。家の力を利用してやりたいようにやれ。婚約なんだから、後でどうにでもなる、な、椛』