「結局、収穫はなしだねぇ」

晶がのんきに言った。

「かなり大きな屋敷だったって裏付けは出来たけどな」

心が頭の後ろで手を組んだ。

「まだまだ資料は残ってるよ。」

郁生が名残惜しそうに図書室を振り返った。

「まぁまぁ、明日も来るんだしさっ」

楓が郁生の背を押した。

「でも、あの人たちの正体すらわからなかったわね」

早紀が考え込むように言った。

「でも、見えない人もいるなら、やっぱお化けだと思うぅ♪」

晶が楽しそうに言った。