「さぁ!こんなとこでお喋りしてる場合じゃないよ、早く真珠を探さなきゃ!」

ひとしきり盛り上がった場のなか、楓は立ち上がった。

「楓、またそんなに無理したら倒れるよ」

郁生は、張り切る楓に心配顔だ。

「そうよ、ただでさえ郁を見つけるのに体力使ったんだから、楓は少し休んでいたら? ね、心?」

「ん? あ、あぁ」

「…大丈夫? なに?頭痛いの?」

額を指で押してる心に、早紀は心配顔で近づいてくる。

「…ごめん、心。無理させて」

「なにいってんだよ、らしくねぇな。気にすんなよ」

「うん」