しかし、図書室の中はしんと静まり返っていて、早紀の声だけが空しく響いた。 「郁…いないの?あたし達迎えに来たんだよ…」 「郁」 「郁…」 「どうして…いないのぉ?」 早紀はズリズリとその場に座り込んでしまった。 「早紀…」 楓は見ていられなかった。早紀の肩をぎゅうと抱きしめた。 「楓…」