続犯罪彼女

「……帰んな」

すーちゃんはそう言って私の手を掴んだ。

その力はいつものすーちゃんからは想像もつかないくらい弱々しい。

「なに、甘えてんのー?」

からかったけど返事なし。
よく見ると目を閉じていた。
……寝るの早くない?

「てかこの手どうしよ」

掴まれた手に力は込められていない。だから外そうと思えばすぐに外せる。

だけど私はそうしなかった。

「もう。今日だけ特別だよ」

私は優しいから、すーちゃんが次に目を覚ます頃まではここにいてやろうと思った。