虹色の騎士団

「今日は、お休みですし、
皆でお出掛けするんですよ。」

台所から、
焼きたてのホットケーキを運びながら、
兄貴が言った。

「お出掛けって…。」

「お前の使命の1つを果たす為だ。」

ああ、なるほど…。
残りの騎士を探しに行くって事か………。

「でも、何処にいるのか分からないのに

どーやって探すんだよ。」

「そうですね…。

簡単に言えば、
日向君の気の向くまま…
といった所ですね。」

そ、そんなにアバウトでいいのかよ……!

「日向の中にある、

『舞乙女』の力が導いてくれるから、

なるべく何も考えずに、
お前が行きたい、って感じた所に行くのがいいんだ。」

オレの隣で、
自分の皿の
プレーンホットケーキを切りながら、
凛が教えてくれる。

……ハチミツと木苺のジャム…

旨いのに…。