「……なんで、朝から彼方先生がいるんだよ……。」

「……私が、何処で何をしようと、
お前に干渉される覚えはない……。」

……朝っぱらから、
よく口が回る事で……。

「……彼方さん…。
おはようございます…。」

いつの間に来たのか、
凛がオレの後ろに立っている。

ようやく
先生は、新聞から目を離し、

オレの顔を、じっ…っと見つめる。

(察するに、
オレの目の色を
確認してんたな、これは…)

……その後、結局、
もう一度、新聞に視線を戻してしまう。


「昨日は、すいませんでした…。」

凛が、頭を下げると
先生は新聞をバサッ!っといわせて畳む。

「……お前は
私と違って
馬鹿真面目が取り柄な筈だ……。

自分に非が無い時にまで、
頭をたれる必要はない。」

………素直に
『私もカッ!となって悪かった』って言えばいいのに……。