虹色の騎士団

「日向はー…、
皆の中でー、
誰が一番好きだったの…?」

オレは虚夢の力の胸の中で泣きながら答える。

「そんなの…っ!!

皆が好きに決まってるじゃないか…!!」

「でももし…1人に決めるとしたら。

日向は誰を選ぶ…?」

「1人を選ぶなんて出来ない…っ!!」

「…これは延長戦になりそうだな…。」

…………。

そこで、
ようやくオレは今の会話の『違和感』に気付く。

そろそろと顔を上げると、
虚夢の力が可笑しそうに笑いながら、
両肩に手を置いてクルリ…とオレの身体を後ろに回転させた。


そこには…

汚れた水で全身ぐちゃぐちゃの状態で………

泥に飲み込まれた筈の皆が…笑いながら立っていた。