虹色の騎士団

まず最初に大地が息を吹き返した…!!!

汚ならしい泥だった土が柔らかく甦り、

オレの足元から緑の絨毯を広げるように、
木々や草花が生えていく。

溢れ出す清らかな水が、小川を作り、
大きな流れとなって淀んだ海を清め、

空は霧を晴らすように青くなり、

浮かんでいた光の玉は地上に戻り、
固まった身体を動かし、人々は目覚め始めた。

空に再び現れた温かい太陽の光を全身に浴びて立ちながら。

オレの目には不思議と
その全ての様子が映し出されている…。

こうして…
世界は再び命を取り戻したんだ…!!

「……………。」

全てが終わったのを見届けた後、
ゆっくりと両手を下ろす…。

「日向…よく頑張ったね…。」

虚夢の力がオレを見つめて優しく微笑んだ。

「………う………」

抱きしめられ、そっ…と頭を撫でられて…

「うわあああ…んっ!!」

喉が潰れる程、泣き叫んだ。

役目を務め災厄を滅ぼし、

世界が蘇ったって…

嬉しくない…!!!


オレだけ生き残ったって……

皆がいなきゃ…意味ないんだ……!!!