空っぽになった頭で、
ぼんやりと空を見上げると…
災厄の月が、
その目から黒い涙を流しならがら、にたり…と笑っている。
…長い間求めていた乙女の魂を
ようやく自分の物に出来るのが嬉しいのか……。
『あぁ…』
月が、だらり…と涎を垂らしながら、
ゆっくりと地上に降りてくる…。
段々と大きくなる月を見つめ…
オレは微笑んだ。
いいよ…。
こんなに苦しいなら…。
もう終わりたい…。
ゆっくりと目を閉じた時、
オレの耳に『声』が聞こえた。
「まだだよ…。日向。
諦めるのは早すぎる…。」
バシュッ!!!!
物凄い音に驚き目を開けると、
災厄の月の鼻に、大きな穴が空いていて…
『あぅあはああぁぁ…!!!!!』
狂ったように叫ぶ月を呆然と見つめていたオレの身体を横から引き寄せ…
大人の姿をしたカイリが優しく抱きしめ、耳元で囁いた…。
「狡いな、乙女…。
私に言った言葉を忘れたのか……?」
ぼんやりと空を見上げると…
災厄の月が、
その目から黒い涙を流しならがら、にたり…と笑っている。
…長い間求めていた乙女の魂を
ようやく自分の物に出来るのが嬉しいのか……。
『あぁ…』
月が、だらり…と涎を垂らしながら、
ゆっくりと地上に降りてくる…。
段々と大きくなる月を見つめ…
オレは微笑んだ。
いいよ…。
こんなに苦しいなら…。
もう終わりたい…。
ゆっくりと目を閉じた時、
オレの耳に『声』が聞こえた。
「まだだよ…。日向。
諦めるのは早すぎる…。」
バシュッ!!!!
物凄い音に驚き目を開けると、
災厄の月の鼻に、大きな穴が空いていて…
『あぅあはああぁぁ…!!!!!』
狂ったように叫ぶ月を呆然と見つめていたオレの身体を横から引き寄せ…
大人の姿をしたカイリが優しく抱きしめ、耳元で囁いた…。
「狡いな、乙女…。
私に言った言葉を忘れたのか……?」

