虹色の騎士団

「日向!!歌え!!!」

「日向君!!!
今、僕達の力を送りますから!!」

「歌って下さい!!日向さんっ!!!!」

全員が口々に叫んでいる。

『歌え!』と…。

そして再び、皆の力がオレに集まった。

泥に沈みながら、皆が騎士の力を送ってくれてるんだ…。

オレが掴んでいる手を、反対の手で握って引き剥がし、凛が笑う。

「ここで…ちゃんと聞いてるから…。

日向、歌ってくれ…!」

そう言うと、力一杯オレを突き飛ばす…

「凛!!!」

泥の中から、慌てて身体を起こした時。


とぷん………


凛の身体が…

皆の身体が…

それまで、ゆっくりだったのが嘘みたいに……

一気に泥の中に沈んだ………。

「あ……」

嘘…だ………。

自分の中から、皆の騎士の力が、ふっ…と消えるのを感じ………

「うわあああああ!!!!!!」

オレは、空に向かって叫んだ………。