虹色の騎士団

「ちっ……!」

レオンは舌打ちして外側に弾かれた棒を、
そのまま身体の回転に乗せて
凛の二の腕目掛けて叩き出すが、

もう一歩下がった凛の棒が再びそれを受け流し、

今度は逆にレオンの浮いた身体に向かって、真っ直ぐに突き出される。

レオンの身体を足元から伸びてきた草が包み、
ギリギリで『突き』を避けた。

レオンが後ろに下がった隙に、
凛は自分達の周りに生える草に腕を振るい燃やし尽くす。

低い雑草しか生えていなかった地面は、
一瞬燃え上がるも、炎が広がる事はない。

「無駄だ!リンっ!
オレの再生の光は地面の中まで届く!!

草はいくらだって生えてくんだよ!!

…生きてるからな!!」

レオンの叫びに、凛も答える。

「そうだ!!レオン!!


生きているからこそ…!

もがきながらも地面の下から這い出て
太陽に向かって真っ直ぐに伸びていく!!

…そのまま柔らかい土の中に隠れて
真綿のような堕落を貪りながら…

生まれた時に与えられた自らの務めを拒むのなら…、

その草は死んでるのと同じだ!!

俺達には進まなくちゃいけない未来がある!!!

例え…
それが危険な道でも…歩かなきゃいけない!!

受け継がれてきた想いを…生きて…

精一杯果たす為に…!!!」