一発…二発…

打ち込み続けても、軽くかわされていく…。

そして…とうとう…。

ポコン!!

軽い音が響き、
未来の背後からレオンが言った。

「…これで2人目…。

…わりぃな…ミライ。」

未来は膝を付きレオンを見上げ、
苦しそうな息で微笑む。

「…はー…駄目だー…。完敗だよ…。

…まさか日向の身体に、ぼくが負けるとはね……。」

レオンも、にっ…と笑う。

「…お前も分かってんだろ?

この勝負に、
力とか体格差なんか関係ねーって事。」

「ま…。確かに。」

レオンは未来の背中を軽く叩いて視線を上げ、

…凛を見て不敵に笑う。

「さて…最後はお前だ。

…ほら来いよ、リン。」

「…休憩を挟まなくていいのか…?」

凛の言葉にレオンは軽く腕を振る。

「…お前、
ミライが何の為に頑張ったか分かってねーのかよ。

ゴタゴタ言ってねーで、さっさと始めよーぜ。

…オレの時間もあんま無いみてーだしな…。」

レオンは胸の辺りを左手で軽く押さえた…。