空が夕暮れ時の太陽で
完全に染まる前。

騎士達は広い河原で、レオンと向き合っていた。


あっさりと勇武が叩かれ、
次に未来がレオンの相手をし始めて
既にかなりの時間が経過していた…。

流石の未来の息も上がり、
レオンから離れた位置で地面に片膝を付き、呼吸を整える。

「どーした。
それで終わりか?」

一方のレオンは汗こそかいているが、
素早く最小限の動きで相手の棒を交わしていたので、

未来とは違い、まだまだ余裕が見てとれる。

「く…っ…!」

未来は悔しげに眉を潜め、レオンを見つめた。

レオンは2人相手にただ避けるのみで、
まだ陽光の力すら使っていない。

…未来との力の差は歴然としていた…。

「苦しけりゃー降参したっていーんだぜ…。

お前さ、オレの予想こえてんぜ。

…よく身体鍛えてんだな。」

せめて次の凛に勝負を渡す前に…
レオンを動き回らせて、もう少し体力を消耗させたい…。

そう思い立ち上がり、未来は走った。