虹色の騎士団

玄関の開閉音が聞こえ…

しばらくはリビングの中で声を上げる者はカイリ以外に居なかった。

「彼は本気なの…?」

ようやく真宵が耳朶を弄りながら口を開く。

「遊びみたいに見えるだろうけど…

本気でこの玩具みたいな棒が
俺達の行く先を決めるのは間違いない…。

…レオンの目は本気だった…。」

凛は立ち上がって棒を一本持ち、
両手で持ち上げて
じっくりと確認するかのように全体を眺め…。

そのままリビングを出ていく。

「…香澄。
お前はこの勝負、どう見る…?」

彼方の問いかけに、香澄の表情が引き締まる。

「レオン君の得意分野は弓ですが…

剣術もかなりの腕前のはすです。

日向君の身体を使う事でパワーは落ちますが、
その分スピードが上がり……

まして、この勝負に力は必要ない…。

…未来君と勇武君では残念ですが
相手にならないと思います。」