虹色の騎士団

凛が軽くシャワーを浴びて戻って来ると、

レオンはベッドに腰かけ、
興味深そうにCDをいじっている所だった。

「お前、それ割ったら日向が泣くぞ。」

「いや…、
その日向のおかげで使い方は知ってんだけど、

これに音が入ってるっつーのが分かんねーなー…。」

凛を見て、にっ…と笑う。

「これにヒナタの歌、入れたら大ヒット間違いないな。

癒しのアイドル、
舞乙女ヒナタ、デビューシングル!ってさ。」

日向の記憶から言葉を抜きとっているのだろう。

あちらの世界にはアイドルと言う単語は存在しなかった。

凛は床に布団を敷いて座り込む。

「所でお前さ…。

いつから、カナタ・カスミ組になったんだよ。」

「は…?」

凛が聞き返すと
いきなりレオンはベッドから布団に飛び降り、

凛の胸の中にしがみついた。

「な…!!!」

慌てる凛の顔を潤んだ瞳で見つめ、小さく呟く。

「リン…大好きだ…。

お願い…オレを抱いて…。」

日向の身体ですりよられ、
日向の声でそんな事を言われ…。

凛は一気に耳まで赤くなる。

その反応を見てニヤリ…と笑うと、
レオンはベッドに座り直す。

「こーゆー事♪」