虹色の騎士団

凛はレオンを真っ直ぐ見つめて、口を開く。

「お前…。
何で陽光の力を日向に使わせないんだ。

眠っていたって
自分の力を開放してやる事は出来た筈なんじゃないのか…?

納得のいく理由を聞かせろよ…!」


「…オレが望んでないから。
これ以上、どんな理由が必要なんだ?」

あっさりと言い捨てるレオンにカッ!となり、
思わず胸ぐらを掴みかけるが…

日向の顔を見て、凛は出しかけた手を
ギュッ…と空中で握りしめた。

「レオン君…。

僕達騎士が、
果たさなければならない役目を忘れたんですか…?

これは望む、望まぬの問題じゃないんですよ…」


悲しそうに語る香澄を見つめ、
レオンは紅茶を飲みながら、もう一度瞳を閉じる。

「…オレは死んだんだぜ、カスミ。


あの世界で果たさなくちゃならないオレの役目はもう無い筈だ。」

「そんな…レオン君…。」