虹色の騎士団

「…今の所、
日向の中で魂の混乱が起きている様子はない…。

昼間の出来事で一時的にレオンの記憶の流出が起き、

日向の肉体に影響を与えた、と考えていいだろう…。

…人格の入れ替えが定着するような事がなければ問題はない…。」

「じ、人格が入れ替わるって…。」

「…身体は日向君でも、心はレオン君…。

そういった状態が日常的にならなければ大丈夫だとは思います…。」

先生の代わりに、兄貴が答えてくれる。

「も、もし…。
そーなったら?」

一応、恐る恐る聞いてみる…。

「以前、記憶の暴走があった時にも教えた筈だが…。
お前がお前で無くなるという事だ…。

…理解したか?」

うっわ…、
あっさり言われちゃった
けど…。

記憶の暴走って、
オレが初めて兄貴達に覚醒させてもらった日の事か…。

あの時は確か、
ヒナタの記憶に影響されたんだよな…。

「とにかく、何かおかしい事があったら、
直ぐに兄さん達に話して下さいね。」

「…分かった…。」

一応、頷いては見たけど…。

自分がおかしくなるのに、自身で気付けるもんなのか…?