虹色の騎士団

「日向!!!」

凛に呼ばれ、振り向くと

いきなり手掴みしたプチトマトを口の中に入れられ、
驚いて咄嗟に噛み締めてしまう。

う………

「うげー!!
まずい~………!!」

顔をしかめたオレを見つめ、凛が肩を掴む。

「日向…!
トマトの『何が』不味いんだ…?」

呆気に取られ、こっちを見てる未来、真宵を気にする様子もなく、
真剣に質問してきた。

「は…?何がって…」

「いいから、考えろ!」

そう言われ考えながら話す。

「えー…
野菜の癖に甘い所とか…

丸かじりすると、
中から気持ち悪いドロッ…としたのが出て来る所とか…

最終的に口の中に皮、残るし…」

言ってみて不思議に思う。

今までトマト食ってそんな事、
思った事なかったのに…。

トマトジュースも好きだし、

むしろ、中のが旨いのに…。