虹色の騎士団

バケツに大量の氷を投入した後、
火がついたように震えて日向と真宵の側で泣きじゃくるカイリを、
勇武は再び抱き上げた。

未来と凛は、熱の上がった2人の身体を氷水で濡らしたシーツで包み、

更に同じくバケツに入れたタオルで、顔を少しずつ冷やしていく。

身体の熱が下がるにつれ、
日向と真宵の表情から苦しそうな様子が消え、
落ち着いたようだ…。

「痣が…消えていく。」

日向の腕をシーツから出し確認した凛が振り返り、小さく笑うと


勇武と未来もようやく安堵の息を漏らす。

「あー…ごめんねー…
カイリー…。
びっくりさせちゃったねー…。」

勇武の胸にすがり付き、小さくしゃくり上げるカイリの頭を、
未来は優しく撫でてやった…。

「だけど…
レオンさんの魂を探ろうとしてこんな事になったんですよね……?

それってやっぱり…」

勇武の言葉に凛は頷く。

「レオンが覚醒を拒んでる事は…
間違いなさそうだ…。」

凛は日向の額を撫でながら…レオンの笑顔を思い出す。

「…レオン……。」