「いやー!良かったー!!
だけどさー
…愛し合う2人にー
あーんな悲劇が待ち構えてるとはねぇー…」

「俺も勇武が兵士として駆り出された時は、
本当にどうなる事かと…。」

「1人で待ってた日向の夜空への愛の誓いが、
戦場の勇武の元に届いた瞬間が…胸に迫ったな…」

ぐったり…と床にへたりこむオレと勇武を前に、

ソファーで優雅に鑑賞してた3人は、
まるで芝居でも見終わった直後のような感想をもらしあってる…。

ひ、他人事だと思って………。

「とても良いお話でしたよ…!
!!

2人共即興とは思えない程、
お話考えるのが上手で…

兄さん…凄く感動してしまいました…!」

…つーか、何で兄貴まで普通に楽しんでんだよっ!!!

「これは第2幕も楽しみだな…。」

先生は、いつものように、わっるい顔でオレ達を見て、ニヤニヤしてるし…。

んなもん、ある訳ねーだろが………

…その日、オレがお風呂から上がった時には

勇武は既に、オレの部屋の床に兄貴が敷いてくれた蒲団の中で、グッスリ眠っていて…。

なんか、それ見たら嬉しくなった。

本当に安心してくれたんだな。って…。

…まあ…あんだけの辱しめを受ければ、
誰だって気をつかってんのが馬鹿らしくなるよな……。