虹色の騎士団

あまりに突然の事で、
一瞬、何が起こったのか分からなかった…。

「騙すとか、騙さないとか…

そういう事じゃないだろ…!!

香澄さんが
お前を
どれだけ大事に思って育てて来たか……

お前は、少しも分からなかったのか?」


オレを殴った右手を下げて、

爪が食い込む程に
固く握りしめる。

「凛君、止めて下さい!!

日向君は、突然の事で
驚いてるだけなんです…!!

だから………。」

兄貴がオレを庇うように抱きしめる。


懐かしい感覚……。

そう言えば、

昔、オレが泣いたりすると、

こうしてよく抱き締めてもらってた……。

いつも、オレを守るように……。