兄貴も憶測だって言ってたし、本当の所は分かんないけど…。

お風呂で見た悲しそうな表情と、
自分は臆病だって言ったのも気になるし…。

「…しかし日向は、毎度毎度人の事だと、クルクル頭が回るんだよな。

…自分の事になるとおかしい位、鈍いのに。」

凛はそう言うと何故かベッドに潜り込んでしまった。

「何だよ!!まだ早いんだから寝るなよ!!」

「…話したい事あるならこっち来いよ。
なあ?カイリ。」

か、カイリって…。

「今はオレの勉強はいーんだよ!」

「あそ。」

珍しく意地悪な凛は、さっさと反対側を向いてしまう。

「何で今日に限って、そんな事言うんだよ!」

ちょっと頭に来て、凛の肩を揺さぶっても反応しない…。