虹色の騎士団

「そこでは物に秘められた過去や、
それらに携わった人間の思いを解明、研究していくのか兄さんの仕事で…。

簡単にこちらの世界風に言えば、
ちょっと不思議な考古学者って所ですね…。」

「…それってサイコメトラーって言うんじゃ…」

サイコメトラーとは、物や人に触って、
過去を読み取ったりする事が出来る

『サイコメトリー』と呼ばれる一種の超能力を持った人の呼ばれ方で…。

だけど…。
こー言っちゃなんだけど…。
そんな能力が兄貴に備わってるとは、とても…。


そんな事が出来たら、
オレ同様、『鈍い』とか『天然系』とかの扱いを受ける筈がない。

「兄さんの力は、そこまで強くないんです。

何となく…人が感じる強い喜びや不安…

そんな気持ちを、ぼんやり見る事が出来るだけで…。」

それって真宵が、目の前の人間のオーラを見るのと同じ感じなのかな…。

細かい感情までは読み取れなくても、オーラの色を見て、
『あ、喜んでるなー』とか分かるような…。

「その上、
日によって力もバラバラで…。

正直、あまり役に立つ力ではありません。

だから研究所では、
力の強い人が読み取った情報を
纏めて分析したり、繋ぎあわせたり…

サポート陣の方に回ってました。」