虹色の騎士団

正直、ヒントになってなかった…。

いくら騎士の仲間だ、
って言ったって遠慮位するだろうし…。

毎回思うけど、
兄貴ってヒントの出し方が下手だよな…。

腕を組み唸り始めたオレを見て、兄貴が口を開く。

「…曖昧な言い方して、逆に混乱させちゃいましたね…。

それでは、考える上での制限を作ります。」

兄貴は少し考えてから、口調を変えて話し出した。

「自分は、皆さんの仲間にしていただいて、本当に嬉しいんです!!

その上、香澄さんと日向さんの家に泊めてもらえるなんて…!!

だけど…、
自分はそんな大切な仲間である皆さんに対して
臆病になってしまう理由があって…。


「オレ達に対して、臆病になる理由…?」

「考える点はそこです。」

「…兄貴は…そんな話、勇武とした事あるのか?」

兄貴は首を横に振る。

「ヒナタも詳しくは知らない事だから、
日向君が覚えている筈がないんですけれど…。

兄さんはあちらの世界で、元は、ある研究所で働いていました。」

あ、それ…。
昼間、先生が言ってたような…。