虹色の騎士団

「うえーい…くつろぐー♪」

「ははっ!
日向さんって風呂に入る時は
何だか年輩の方みたいですね。」

湯船につかり自然に出た言葉を、
体を洗っている勇武に聞かれ笑われてしまう。

あー、確か未来にも そんな事言われたよな…。


お風呂場に逃げ込んだオレ達は、脱衣場で

『お風呂位、普通に入ろう』と言い合い、そうする事にした。

「…やっぱ筋肉しっかりついてんなー。」

マッチョとまでは全然いかないんだけど、
すげー引き締まった勇武の身体を浴槽から見て感心する。

「いえ…!
自分なんか素人の付け焼き刃程度ですよ。

未来さんに比べたら全然まだまだ…。」

「そっかな…?
未来より絶対筋肉あると思うけど……。」

「あの方は、着痩せしてるだけですよ。」

「いやー?
こーして裸見ても、絶対勇武の方が………。」

そこまで言って、オレは思い出した…。

合宿中に勇武に見られ、かつ最悪の誤解をされたであろう
『未来との朝』の出来事を……。

あの後、ちゃんと誤解を解こうと思ってたのに
色々あり過ぎてウッカリ忘れてたじゃねーか!!

「い、いや…その…。」

勇武も多分、同じ事を考えていたらしく、
赤い顔して下を向いてる。

「ち、違う!!
あの朝は!!誤解だ!

あれは……!!」