虹色の騎士団

「いや、その可能性もありますよ。」

いつの間にリビングから出てきていたのか…。

凛が真剣な表情で話しかけてきた。

「あいつは…凄く優しい奴だから…。

俺達が滅んでしまった世界に戻ってまで
災厄と戦う事を拒んでいるのかもしれません。」

「そんな…。」

戸惑う香澄の肩に、彼方が手を置く。

「所詮、全ては憶測…。
真実は日向の中にしかない…と言った所だな。」

彼方の言葉に、凛は頷く。

「そうですね…。

レオンだって騎士の役目を理解していなかった訳はないし…。」

「今は、とにかく…。

普段とは違う事を色々やらせつつ、
日向君の様子を見ていきましょう。


どんなに焦った所で…

いつかは必ずあの世界を再生させる事には変わりがないのなら…。

せめて今のこの時間を大切にしていきましょう…。」

「…そうだな。」

3人はそこで話を終え、リビングへ戻っていった……。