虹色の騎士団

渋々…と言った感じで3人がソファーに座り直し、

オレは勇武相手に本を読んでもらう事にした。


「可愛くない…。
ぜーんぜんっ、可愛くない…。」

「…同じ事言っているのに、
言われる相手が違うだけで、どうしてこんなに…。」

「未来…真宵…。
お前ら…案外しつこいな…。」

「お察しします!!未来さん…!!


兄貴は何だかんだ言って勇武の事、よく見てるんだ…。

動きとか口調とか…。

とにかく、すげーソックリ。

先生とカイリが台所から出てくる。

「ほら、香澄…。
何て言うんだ?」

先生がトレーを持ちながら優しく笑うと、

カイリは、ちょっとだけ考えてからニッコリ笑う。

「みんな、おたうてたべてくだいね。」

…可愛いけど、まるっきり暗号にしか聞こえない。

先生が教えた事を、
あんま理解してないまま真似しただけって所だな。

…兄貴が言う事…。

そっか、
「皆、お茶うけ食べて下さいね。」
かな、多分。