「カイリも、よく頑張ったね……。」
最初会った時、あんなに怖がっていたのが嘘みたいに…
「まよいちゃんー!」
カイリは真宵のベッドにとことこと走り寄り、
頭を撫でてもらうと
嬉しそうに、きゃらきゃら笑い出す。
「良かった…。」
「うぅ…自分…もう…我慢出来ませんっ!!」
兄貴と勇武までオレと一緒になって泣き出した。
「全くー…。
皆、涙腺弱過ぎだよー…。」
そんな事言ってる未来だって、凛と2人して目を赤くして笑ってる。
「………。」
彼方先生は、ドアの横の壁に寄りかかりながら、オレ達を見つめ、微笑んでいた。
「よーし!!お祝いだ!!
そうだな…
『真宵君ったら!あんまり心配させないでよ…回復おめでとうの会』。
うむ!!タイトルは、これで決まりだ!!」
「叔父さん…。
せめて、その会は
俺が退院してからにして下さい…。
頼みますから、
病室にそんな横断幕、
絶対に持ち込まないで下さいよ…。」
「……真宵は相変わらず私には容赦ないな…。」

