それを聞いた兄貴の表情が、
一瞬
『ビックリ顔』で固まる。
そのまま、
無理やり笑おうとするもんだから、
なんだか変な顔になってる。
折角、綺麗な顔なのに…。
「まさか そんな…。
日向君は、
こんなに真剣に聞いてくれてるんですよ?」
まあ…、
面白い話ではあったよな。
「もういい。」
彼方先生は、いきなり立ち上がり、
オレの胸ぐらを掴んで
自分の顔を ぐいっ…!っと近付けて来た。
う………わっ!!
まさか、また……!!!
「いいか、山猿。
よく聞け…。
同化した2人の魂から産まれた子供、
それが お前の正体だ。
赤ん坊だった
お前を、
この世界に連れてきて
ヒナタと同じ歳になるまで隠してきたが……
もう そろそろ、
覚醒してみせたら
どうだ……?」

