手を繋ぎ駅に向かって歩きながら、

背の高いカイリ君の顔を何回も見上げた。

シルバーブロンドの髪の毛が歩く度に朝日にキラキラしてる…。

黒い引き締まった肌に、青い瞳…。

綺麗な横顔に、ついつい見とれちゃう…。

「ほら、足元気をつけて。」

優しい笑顔。

優しい声。

私の事、本当に大切にしてくれてるんだよね…。

朝のラッシュの電車の中、私を庇うように広い胸の中に入れてくれる。

温かいカイリ君の胸に額を付けると、ついつい眠ってしまいそう…。

「違う…。」

突然、私の口から思ってもみない言葉が飛び出してきた。

「こんなのは違う!!
オレは日向だ!!!」

突然、周りの景色が色と時間を失って……

「お気に召さないのかい?」

カイリ君が悲しそうに呟く…。