オレは自分の事ばっかりで……。
…何でこんな簡単な事に気付けなかったんだろう……
皆もカイリの事、信じたくなくて苦しんでた筈なのに…
オレが自分だけ
わーわー泣いて、騒いだせいで…
きっと誰も何も言えなくなって…
泣く事すら出来なくなったんだ…。
先生だってこんな暗い中で
1人きりになってカイリの服を抱きしめる程…
あいつの事、大事にしてたのに…。
「ごめん…先生……」
オレは先生の腕に触り、肩に額を付けた。
「……お前が謝る事など……
何もないはずだ………。」
先生のヒンヤリとした手がカイリの服から離れ、
オレの頬っぺを優しく撫でる。

