カイリが…偽者…?
「何…言ってんだよ…
そんな…。」
オレは全員の顔を見回した。
「カイリは…?カイリはどこだよ……。」
オレが付いててやらないと………。
あいつ…あんなに小っちゃいのに……。
オレが側に居なきゃ、すぐ泣くのに……。
「…お前が倒れた後、
勇武が未来に抱かれたカイリに気付いて
捕まえようとした途端…消えた。
今、一応未来が病院内を見てきてくれてる。
だけど、カイリは逃げたんだ…。
…もう、ここに居るはずがない……。」
「逃げた……?」
オレは凛に掴みかかった。
「消えたって…!!
逃げたって何だよ!!
どーゆー事だよ!!!」
「…………。」
凛は黙ったまま、悲しそうな顔をしている…。
「…何で…何にも答えないんだよ……。」
「…自分が最初からしっかりしてれば逃がす事もなかったんです。
日向さんが来た時…
自分が、ちゃんとしてれば………。」

