虹色の騎士団

「…………。」

レオンはリンの大切な親友だ。

兄弟みたいに、
ずっと一番近くにいて
支えあった一番の……。


だから、リンにはなんとなく分かる。

レオンは、ヒナタの事を…。

そして…

きっと、ヒナタも…。

「あれ?

レオンー!!

リンー!!!

やっほー!!!!」

『祈りの儀式』を終えた
ヒナタが

2人に気付き、

嬉しそうに舞殿を飛び出し、

こちらに向かって一生懸命、走ってくる。

「こらーー!!

ヒナターっ!!!

そんなヒラヒラした服着て走ると

危ないだろーがっ!!」

レオンが
そう叫んだ瞬間、

予想通りというか…

服に足を捕られたヒナタが
盛大にコケる。

「い…………った~いっ!!!!!」

「ほれ見ろ…。

全く……
ドジだな。」

「なによぅ~…!!」

地面にベッタリ座り、

半べそになるヒナタの腕をレオンが掴み、

助け起こす。

「ほら、泣くな、泣くな。」

服についた泥をはたき落としてやる。


「う~…擦りむいたぁ…」

「ったく…
ほら、おぶってやるから…。

いいか?
しっかり捕まってろよ?」

その時の、リンは

2人の
そんな様子を、じっ…と眺めていた。



「おい、カナタの所に行くぞー。」

「…ああ、俺パス。

あいつの顔、今は見たくないから…」