「ふう………。」

オレは深く息を吐き出す。

…歌い終わっちゃったな………。

なんか…勿体無い…。

すげー楽しくて……。

本当は、もっと皆と合唱してたかったのに…。

ふ…と周りを見ると、全員が惚けたような顔でオレを見てる。

…つーか、兄貴達は最初から居たけど、

凛達は、いつの間にここに来たんだ??

「……………。」

な、なんで こんなにシーンとしてんだよ…。

何で誰も喋り出さないんだ…。

何か気まずい…


……もしかしてオレの歌聞いて、

『音痴な日向に、なんて声をかけて慰めたらいいんだろう…』

…そんな風に皆を悩ませる程、音程外してた…とか…?

えー……。

そ、そんなに駄目だったとも思えないけどさぁ……。