お風呂から上がったオレは、遊戯室から聞こえてくる誠さんの大きな声に、思わず立ち止まった。

なんか、随分楽しそうな雰囲気だけど…

全員ここに居るのかな…?

中に入ると、入り口の一番近くにいた真宵がオレに気付き、笑顔でこっちに歩いて来た。

「日向、いいタイミングだね。

今、丁度声をかけに行こうと思ってた所だよ。」

「えー!と言う事でー。

それでは早速
!只今からー
『温泉ピンポンマスター決定トーナメント』第一回戦を開始するっ!」

壁の近くにあるホワイトボードの近くに誠さんが居て、腕を組み、低い声で叫ぶ。

…よく見ると、ホワイトボードには簡単なトーナメント表みたいなのが書かれているし…。

「…まあ…
やろーとしてる事は理解した。」

「ふふっ…飲み込みが早いね。」

真宵と一緒に椅子に座り、
設置されてた自販機から買っておいてくれたらしい
冷えたお茶のペットボトルを手渡された。

「さんきゅー!」

風呂上がりで喉が乾いていたので、早速飲みながら、凛と未来の様子を見る。